事業を継続していると、少しずつですが顧客は増えます。

 

テレビドラマの居酒屋のように、常連顧客で成り立っているお店は、

 

顧客と店主が顔なじみのため、顧客の性格や好みを十分知ったうえで、

 

それぞれの顧客に最適な対応ができます。

 

しかし、ある程度の顧客数になると、その対応に限界が来る訳です。

 

そこで、オーナーに「顧客管理の考え」が生まれます。

 

考え方は本当に様々であり、正解はありません。

 

やはり、最後は「オーナーの世界観や価値観」によるところが大きいと思います。

 

私が行きつけの理容店オーナーは、「顧客は常連客とその紹介だけで良い」と断言し、

 

実際その通りにお店の運営行っています。

 

オーナーの世界観がはっきりして、素晴らしいです。

 

私が、この業界に携わり始めた当時、顧客へメンバーズカードを発行し、

 

「顧客の囲い込み」という考えが主流でした。

 

会員であれば、一律の何か特典が与えられる仕組みは、長い間主流となっていました。

 

現在は、どちらかと言えば、オーナー側が「こんな顧客を望んでいます」と情報発信し、

 

それに共感した見込客が、提供する商品やサービスを利用することで顧客になる印象です。

 

また、そのプロセスを得て集まった顧客を大切な「資産 = 顧客資産」と捉え、

 

顧客資産の運用に長けた事業所だけが生き残る時代へと変わっています。

 

この記事を書いた人

大久保 久明顧客管理・顧客資産運用アドバイザー/情報セキュリティ管理士
大学卒業後、コンピュータ専門商社でOA機器およびシステム販売、サプライ品販売、コンピュータ帳票の設計など携わる中で、カードを活用した顧客(会員)管理システムに出会う。業界30年以上のキャリアがある。現在は、「事業の利益改善には、顧客管理を通じて顧客との強固な信頼関係を構築することが最も重要である」との考えから、顧客資産の運用方法、さらに異業種とのアライアンスの推進など、経験に基づいたアドバイザーとして名古屋地区を中心に活動を続けている。また、事業の中に「なんらかの会員制を導入するべき」と提言し、導入方法などのアドバイスも行っている。「ポイントシステム(カード等)と連動した顧客管理の構築」、「個人情報保護管理体制の整備」など、情報セキュリティを含めた顧客管理に関する分野の専門家。最近では、事業目的や内容が近く、双方にメリットの感じられる企業や人同士を「つなげる」ためのコーディネート実績も多い。