ビジネスの世界においては、いつの時代も決して色褪せない本質的な考え方があります。

 

一方、それぞれの時代に合ったテクニック的な要素があり、

 

人はそれらに翻弄され悩んでしまうこともあるのです。

 

顧客管理について考えるとき、一旦、気になるテクニック的な要素から目を離し、

 

本質的な考えについて、もう一度見直してみましょう。

 

最初は、「顧客管理を行う意味」について考えてみます。

 

【顧客管理を行う意味】

 

ビジネスの基本は、

 

「見込客を集める」・「顧客にする」・「顧客との長期取引を続ける」ことです。

 

ポイントは「顧客との長期取引を続ける」ことであり、

 

ビジネス活動の中で一番大切なことであると考えています。

 

近江商人たちの有名な言葉に「三方良し」があります。

 

「三方良し」とは、「売り手良し」・「買い手良し」・「世間良し」のことで、

 

売り手と買い手がともに満足し、それが最終的に社会貢献にもつながれば、

 

良いビジネスであるという意味です。

 

この考えは、すべてのビジネスに対する根幹となっています。

 

これが崩れてしまうと、ビジネスを継続および成長させることはむずかしいです。

 

そのためにも、ビジネスにおいては、

 

「顧客との信頼関係を築くこと」を一番に考えてください。

 

この信頼関係を構築しないと、顧客との長期取引はあり得ないばかりでなく、

 

やがてビジネスは萎んで行くことでしょう。

 

ビジネス提供側の一方的な想いだけを顧客へ伝えても、

 

それは一人よがりであり、顧客にとっては迷惑になることさえあるのです。

 

このあたり、ビジネスに携わる多くの人が勘違いしています。

 

ビジネスは、

 

「相手の不安・悩み・困りごとなど問題を解決する」ことから始まる訳ですから、

 

ビジネス提供側は「顧客は何に悩み困っているのだろう」と、

 

常に考え続けることが大切です。

 

そこから、「ビジネスの価値創造」が始まります。

 

顧客管理とは、顧客との信頼関係を構築する手段です。

この記事を書いた人

大久保 久明顧客管理・顧客資産運用アドバイザー/情報セキュリティ管理士
大学卒業後、コンピュータ専門商社でOA機器およびシステム販売、サプライ品販売、コンピュータ帳票の設計など携わる中で、カードを活用した顧客(会員)管理システムに出会う。業界30年以上のキャリアがある。現在は、「事業の利益改善には、顧客管理を通じて顧客との強固な信頼関係を構築することが最も重要である」との考えから、顧客資産の運用方法、さらに異業種とのアライアンスの推進など、経験に基づいたアドバイザーとして名古屋地区を中心に活動を続けている。また、事業の中に「なんらかの会員制を導入するべき」と提言し、導入方法などのアドバイスも行っている。「ポイントシステム(カード等)と連動した顧客管理の構築」、「個人情報保護管理体制の整備」など、情報セキュリティを含めた顧客管理に関する分野の専門家。最近では、事業目的や内容が近く、双方にメリットの感じられる企業や人同士を「つなげる」ためのコーディネート実績も多い。