顧客管理という言葉が、何か難しいイメージを醸し出しているのかも知れません。
伝える立場側として、反省しなければなりません。顧客管理の本質は、「顧客との信頼関係を構築し、何度もお取引いただけるようにすること」です。これが、最終的には「利益改善につながる」という考えです。

 

これらを一般にわかりやすく説明するため、「友だちづくり」を例として挙げます。
友だち・・・決して最初から仲が良かった訳ではなく、何度も会って話しをするたび、「考え方や価値観に近いものがある」と感じて、徐々に親しくなっていきます。

 

これをビジネスに置き換えると、最初は何かのご縁で、企業が提供する「商品やサービス」を利用します。「これ自分にあってるかも?・・・」、「このお店のスタッフや雰囲気が好き・・・」など、自分の考えや価値観に近いと感じることにより、いずれ何度も利用(購入)することになります。

 

やがて、何度も利用(購入)する中で、相手(企業や人など)に対して信頼感が生まれてきます。ここまでくると、余程のことがない限り、関係(取引)は継続されることでしょう。
いかがでしょうか?顧客管理の考え方は、普段自分たちが何気なく実践していることに近いのです。ですから、決して難しいことではなく、誰にでもできることです。

 

ポイントカードや顧客管理システムを導入しなければ、「顧客管理はできない・・・」とは言えないのです。
カードやシステムは、あくまでツールのひとつであり、すべてではありません。これらのツールを活用することで、顧客動向を簡単に知ることはできますが、最後はそれを「顧客との関係性にどう活かすか」で決まります。

 

ミュージシャンとファンとの関係も同じで、ミュージシャンが提供するコンテンツに共感した人たちがファンとなり、結果、ミュージシャンを支えていくという関係になります。新しいコンテンツなど提供されると、間違いなく購入してくれます。また、ファンは「口コミによる集客」までしてくれます。本当に有り難い存在です。

 

こんな素敵な関係を、あなたも作りたくはありませんか?
「自分の気に入った顧客と一緒に楽しく仕事をしたい!」とは思いませんか?
そのために、顧客管理の考えを是非取り入れましょう。私が出来る限り応援いたします。

 

この記事を書いた人

大久保 久明顧客管理・顧客資産運用アドバイザー/情報セキュリティ管理士
大学卒業後、コンピュータ専門商社でOA機器およびシステム販売、サプライ品販売、コンピュータ帳票の設計など携わる中で、カードを活用した顧客(会員)管理システムに出会う。業界30年以上のキャリアがある。現在は、「事業の利益改善には、顧客管理を通じて顧客との強固な信頼関係を構築することが最も重要である」との考えから、顧客資産の運用方法、さらに異業種とのアライアンスの推進など、経験に基づいたアドバイザーとして名古屋地区を中心に活動を続けている。また、事業の中に「なんらかの会員制を導入するべき」と提言し、導入方法などのアドバイスも行っている。「ポイントシステム(カード等)と連動した顧客管理の構築」、「個人情報保護管理体制の整備」など、情報セキュリティを含めた顧客管理に関する分野の専門家。最近では、事業目的や内容が近く、双方にメリットの感じられる企業や人同士を「つなげる」ためのコーディネート実績も多い。